【協会メンバーインタビュー】「委託証券の立場から考える、IFAビジネスの広がりと協会が果たす役割とは」東海東京証券 東谷さん
協会会員の皆さまに、協会加入のきっかけやメリットなどをお話しいただきました。
今回ご登場いただくのは、日本金融商品仲介業協会の委託正会員である東海東京証券さんです。対面証券としての強みを生かし、IFAと連携しながら資産形成・資産運用の現場を支えています。
協会設立当初の活動から今後の展望まで、IFAビジネス推進部副部長の東谷さんにお話を伺いました。

――東海東京証券さんは、東海東京フィナンシャル・グループの中核を担っていらっしゃいますね。
東谷さん(以下敬称略):はい、東海東京証券はグループの収益4分の3以上を占めており、中核子会社を担っています。当社グループでは、地域・人を大切にする考えをもって事業に取り組んでおり、現中期経営計画では行動指針として「“Social Value & Justice” comes first」を掲げています。企業倫理や行動規範を含む広範な概念ですが、「社会的価値の追求と社会的正義の遂行なくして企業の存在価値なし」とする考えに基づいています。
金融商品仲介業については、社会全体や地域・地方に貢献することを目的とし、弊社としては対面での証券会社として信頼性と質の高い金融サービスを提供していきたいと考えております。
東海東京証券の事業エリアは、東海・関東をメインに、2019年以降、関西を地盤とする高木証券、エース証券との統合により関西まで拡大しました。また、有力な地方銀行とも提携をしており、7つの提携証券会社を設立しております。
――新NISAの広がりとともに、対面証券の需要もさらに増えていきそうですね。
東谷:そうですね、資産形成や資産運用に対する関心が高まっていることを実感しています。弊社のお客様は一定以上の金融資産をお持ちの層が中心ですが、資産形成層のお客様との取引がIFAの仲介によって拡大しています。
日銀の資金循環統計を見ても、預貯金や保険に比べ株式や投資信託への資金流入が顕著に増えていますが、この傾向はここ数年、現場感覚としても強く感じているところです。証券口座数とIFAの数は、今後さらに増えていくのではないでしょうか。
こうした中で、IFAを含めた専門家が、より身近な相談相手としてますます存在感を発揮する時代がやってくると思っています。
対面営業の強みは、お客様の状況に応じた柔軟なアドバイスができる点です。SNSなどを通じて商品を選ばれる方が増えていますが、実際にゴールベースで考えると、それが必ずしも最適とは限りません。そうした際にさまざまなご提案ができるのが、IFAならではの価値だと思います。
私たちはIFAを通じて、お客様の金融資産や目的に応じた具体的な提案を行うことが出来ます。事業売却後の資金運用や、積み上がった資産の分散といった相談にも対応できる点は、IFAの方々からも評価されています。
また、弊社が展開する、富裕層向けブランド「オルクドール」では、資産運用や相続対策、各種のソリューションに加え、不動産や税務、M&Aなど多岐にわたる課題に対してワンストップで最適なソリューションを提供している点も特徴です。今後もIFAやお客様にとって信頼できるパートナーとして、柔軟なサポートを拡大していきたいと考えています。
――現在、東谷さんは日本金融商品仲介業協会の監事でいらっしゃいます。協会に入会されたきっかけを教えてください。
東谷:協会発足の2年ほど前に協会の準備会が立ち上がりました。その当時、私は合併前のエース証券に在籍していましたが、協会関係者の方からご紹介を受け準備会に参加し、その流れで現在に至っています。
弊社が協会に関わっている理由は、金融商品仲介業とIFAの知名度を向上させることと、IFAのレベルアップに貢献することです。IFA業界は「玉石混交」と言われることもあり、今後の発展のためには、顧客本位の業務運営を徹底し異業種から参入しているIFAの皆さんが知識をさらに深めて、今以上に質の高いアドバイスを行っていくことが欠かせません。それらの機会を提供できるのが、この協会だと考えています。
準備会が始まった7年ほど前は、株式市場も現在ほど活況ではありませんでしたが、将来的には資産運用や資産形成に取り組む人が増えていくだろうと予想していました。ここ数年はNISA口座開設数が増え、IFAの増加のスピードも予想以上で驚くとともに大変喜ばしいことだと思っています。
世の中の制度や環境の変化とともに、協会の活動も着実に形となり、業界全体が少しずつ前進していると実感しています。
――協会の活動に参加されて、どんな点をメリットとして感じますか。
東谷:これまで関わる機会の少なかった方々と親しくなれることが、特に大きなメリットだと感じます。セミナーやカンファレンスでは自然に交流が生まれ、その後の懇親会で様々な話ができる機会もあります。立場や役割によって感じ方はさまざまかと思いますが、過去に営業店の支店長として地域のロータリークラブで知り合った方々とは違った職種の方々と出会える機会は私にとって大変貴重です。
そのほかには、例えば複数の証券会社と乗合契約を締結しているIFA法人が広告審査を出そうとすると、すべての委託証券会社に審査を申請する必要があり手間と時間がかかります。このような課題を認識できたことも、委託正会員として加入していたメリットでした 。
銀行、保険代理店、他の証券会社の方々など、普段出会う機会の少ない方のお話を伺うことで、同じ金融業界であっても考え方やアプローチが全く異なることを知り非常に勉強になります。
――協会での具体的な活動の例と、今後の展望について教えてください。
東谷:協会では昨年「ベストプラクティス」を公表し、IFA法人や担当者が、お客様にどのように資産形成や資産運用をサポートすべきかを示しています。私たち委託証券会社も、この取り組みを通じてお客様に貢献すると同時に、IFA法人が健全にビジネスを継続し、持続的に収益を上げられる環境づくりを支援することが重要だと考えています。
また、対面でサービスを展開している証券会社としての強みを生かし、IFAを通じて、お客様の資産形成や運用を支える存在であり続けたいと思います。
これから投資を始めるお客様は、今後ますます増えると予想されます。証券会社経由だけでなく、IFAを通じて投資を始めるお客様もどんどん増えると感じています。
協会の活動を通じて培った知見や経験を活かし、IFAの皆さまとともに、お客様の資産形成・資産運用を支える存在であり続けたいと考えています。



